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地方公務員試験の倍率が過去30年間で最低に!競争率が下がった理由と合格するための対策
2024.07.23

近年、公務員試験の倍率は低下の傾向にあります。
安定した職業として人気の高かった公務員ですが、なぜこのような状況になっているのでしょうか。
「倍率が下がっているなら受かりやすいのでは?」と思う一方で、「就職後の環境は大丈夫なのか」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、公務員試験の倍率が低下している理由と、20歳以下の受験生が知っておくべき対策について詳しく説明します。
公務員試験の受験を検討している学生さんは、ぜひ参考にしてください。
公務員試験の倍率低下の実態

公務員試験の倍率低下が話題となっていますが、具体的にどのような状況なのでしょうか。
ここでは、公務員試験の倍率低下の実態について解説します。
最近の公務員試験の受験人数と競争倍率の推移
公務員試験の受験者数は、ここ10年で大幅に減少しています。
総務省の『地方公務員における働き方改革に係る状況』(令和5年12月25日発表 P40図Ⅰ)よると、地方公務員試験の受験者数は平成25年度の583,541人から令和4年度には438,651人まで減少しました。
競争倍率も同様に低下傾向にあり、令和4年度の地方公務員試験の競争倍率は過去30年で最低の5.2倍を記録しました。10年前の7.9倍と比較すると、かなり低い水準といえるでしょう。
これらの数字から、公務員試験全体で受験者数と競争倍率が減少していることがわかります。
倍率の低下が顕著な職種や地域
倍率の低下は全国的な傾向ですが、特に地方公務員試験において顕著です。都道府県別に見ると、東京都や大阪府などの大都市圏でも倍率の低下が見られます。
たとえば、『東京都職員採用試験選考実施状況』によると、東京都の一般行政職(Ⅰ類B)の倍率は、令和元年の5.6倍から令和5年には2.4倍まで大幅に低下しました。一部の都道府県では若干の増加傾向も見られますが、全体的には低下傾向にあります。
職種別では、事務系の一般行政職の倍率低下が目立ち、この職種は従来から人気が高く競争が激しい傾向にありましたが、近年はその様相が変わってきています。
公務員試験の倍率が最低になっている理由

公務員試験の倍率が過去最低を記録している背景には、さまざまな要因があるため、その理由について解説します。
少子化による受験者数の減少
公務員試験の倍率低下の最大の要因は、少子化による受験者数の減少であり、日本の人口の変化が、公務員試験の受験者数にも大きな影響を与えています。
18歳人口の減少に伴い、公務員試験の受験者層となる若年層の絶対数が減少しているのです。
この人口減少は、公務員試験だけでなく、民間の就職市場全体に影響を与えています。
このように、受験者の母数自体が減少しているため、必然的に公務員試験の受験者数の減少が起こっています。
民間企業の採用増加
近年の民間企業の採用増加は、公務員試験の倍率低下に影響を与えています。
特にIT業界での採用が活発化しており、高い給与や柔軟な働き方などを提供することで、若い人材を惹きつけています。IT業界では、テレワークやフレックスタイム制度を導入している企業も多く、比較的自由な働き方が可能です。
また、医療・建設・物流など他の業界でも人材獲得競争が激化しており、新卒採用だけでなく経験者採用も積極的に行われており、人材の確保に注力しています。
こうした状況により、従来公務員を志望していた層の一部が民間企業へと流れている可能性があります。
結果として、公務員試験の倍率低下と民間企業の採用増加は密接に関連しており、労働市場の変化を反映しているといえるでしょう。
中高生のなりたい職業ランキングで上位に入っている?
今の時代、自分のなりたい職業について調べることができます。
公務員は、なりたい職業ランキングで上位に入っていることが多いため、人気のある公務員を進路選択から外してしまうケースも多いです。
たとえば、スタディサプリの『#高校生なう「高校生全体」なりたい職業ランキングTOP20』では公務員が4位になっており、マイナビニュースの『中高生のなりたい職業ランキング』では男子中学生や男子高校生、女子高校生が1位となっています。
このように、公務員の人気が高くて倍率が低下している状況であるため、公務員になるには今がチャンスといえます。
公務員の働き方改革と待遇改善

公務員の労働環境は変化しており、働き方改革の推進により公務員の労働環境が改善されつつあります。
残業時間の削減や有給休暇の取得促進など、ワークライフバランスを重視する取り組みが進んでいます。
また、一部の自治体では給与体系の見直しや福利厚生の充実など、待遇改善の動きも見られており、これらは公務員が魅力的な職業といえる要因です。
公務員の倍率が低下傾向にあるなか、働き方改革や待遇の改善は進められているため、今後公務員の魅力が高まっていくことに期待できます。
受験生が知っておくべき公務員試験の特徴

公務員試験は年々変化しており、最新の傾向を把握することが重要です。
ここでは、受験生が知っておくべき公務員試験の特徴について解説します。
試験科目と出題傾向の変化
公務員試験の科目構成は、教養試験が基本となっていますが、初級試験と上級試験の違いや職種によって、科目や出題傾向が異なります。
教養試験では一般知能分野と一般知識分野が出題されますが、最近の傾向として、時事問題や社会常識に関する出題が増加しています。
自分が持つ知識を実際の社会問題と結びつける力も求められるようになっているため、日頃から社会に関する情報を収集しておくことが重要です。
公務員事務職(上級試験)では専門試験があり、法律系や経済系の科目が中心に出題されます。併せて言語能力や非言語能力を測るSPI型試験を導入している市町村もあります。
このような変化は、より実践的な能力を持つ人材を求める傾向を表しています。
人物重視型選考の増加
公務員試験では、面接試験や作文(論文)試験も重要視されています。なぜなら、単に知識を問うだけでなく、コミュニケーション能力や論理的思考力を重視する傾向があるためです。
面接試験では、志望動機や公務員としての適性が問われることが多いですが、グループディスカッションやプレゼンテーションを取り入れる自治体も増えています。
作文(論文)試験では、論理的な文章構成力を示すことが重要です。
倍率低下を活かした効果的な公務員試験対策

公務員試験の倍率低下は、受験生にとってチャンスです。
ここでは、倍率低下を活かした効果的な公務員試験対策について解説します。
早期からの計画的な学習
公務員試験の合格を目指すなら、早期からの計画的な学習が不可欠です。特に高校生や20歳以下の受験生は、長期的な視点で学習計画を立てることが重要です。
まずは、受験する試験の種類や科目を確認し、1年間の学習スケジュールを立てることが重要で、次に学習を始める際は、基礎の勉強から始めて徐々に応用力を身につけていきます
また、定期的な模擬試験で自分の実力を確認し、弱点を克服していくことが必要です。
重点科目の効率的な学習法
公務員試験では、数的処理と文章理解などの配点の高い科目に重点を置いて学習することが効果的です。
数的処理は、基本的な解き方を習得することが重要なため、問題集を繰り返し解き、解答スピードを上げていきましょう。
文章理解は、新聞や専門書を読む習慣をつけ、語彙力と読解力を強化することや、過去問を活用して試験の出題形式に慣れておくことが有効です。
専門試験では、憲法や行政法、経済学などが重要です。これらの科目は、基本概念をしっかり理解し、過去問演習を通じて応用力を、身に付けていきましょう。
公務員専門学校で効率的に合格を目指す

公務員専門学校は、公務員試験合格に特化した教育を提供しています。
ここでは、公務員専門学校の特徴と、その学習を活かした効果的な試験対策について解説します。
公務員専門学校のメリットと特徴
公務員専門学校の最大のメリットは、公務員試験に特化したカリキュラムです。試験科目に絞った授業構成により、効率的に学習を進めることができます。
また、少人数制の授業が多いため、個々の学習進度に合わせた指導が可能となります。
さらに、経験豊富な講師陣による指導は、試験のコツや最新の出題傾向を学ぶ上で非常に有効です。
公務員専門学校では、模擬試験や面接対策も充実しており、実践的な訓練を通じて、本番の試験に備えることができます。
また、短期間での集中学習が可能なため、効率的に実力を伸ばすことができるでしょう。
公務員専門学校での学習で効果的な試験対策
公務員専門学校での学習を最大限に活かすには、専門的な試験対策授業を積極的に活用することが重要です。
カリキュラム内の模擬試験や過去問演習を徹底的に行うことで、実践力を養うことができ、さらに個別指導を利用して、自分の弱点を克服していくこともできます。
面接・作文対策では、実践的なトレーニングを重ねることが大切です。
専門学校のプログラムを活用し、本番に近い内容の練習を積むことで、自信を持って試験に臨めるようになります。
まとめ
公務員試験の倍率低下は、受験生にとって大きなチャンスです。しかし、この機会を活かすには、適切な対策と準備が不可欠です。
試験科目や出題傾向の変化、人物重視型選考の増加など、最新の試験傾向を把握することが重要です。また、早期からの計画的な学習や重点科目の効率的な学習法を実践することで、着実に実力を伸ばすことができます。
公務員専門学校の活用も効果的な選択肢の一つです。専門的なカリキュラムや充実した対策プログラムを通じて、効率的に合格を目指すことができます。
倍率が低下しているとはいえ、合格に向けた取り組みは必要であるため、試験科目の変化に注目し、早期から準備を進めることが重要です。
この機会を逃さず、自分の目標に向かって着実に準備を進めていきましょう。
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公務員初級を目指す分野には、1年コースと2年コースがあり、自分に合ったペースで学習ができます。
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